≪格闘技能≫レビュー
≪格闘技能≫レビュー
各種≪格闘技能≫の使用感などを記載しています。
白兵技能
空手(白兵/直接)
効果テキスト |
宣言時:{オブジェクト}1つに攻撃判定を行う。 射程 1m 命中判定 『速』+SLd6 ダメージ判定 『筋』/2+SLd6 クリティカル時:対象に「苦痛」を与える。 |
判定の基本値に『筋』『速』を使用する、最もオーソドックスな格闘技能。
クリティカル時の効果は「苦痛」の付与であり、あまり強力とはいえない。
しかし、基本値の代用を行う技能無しに『筋』でダメージ判定を行えるのはこれと≪ボクシング≫のみである。
格闘技能には≪鉄の拳≫という『筋』基本値強化技能が存在するので、ダメージを求める場合には基本値が『筋』でなくてはならない。
その為、『技』が低く『筋』『速』が高いビルドの〔超人〕などの場合は必然的にこの技能にお呼びがかかる事になるだろう。
クンフー(白兵/直接)
効果テキスト |
宣言時:{オブジェクト}1つに攻撃判定を行う。 射程 1m 命中判定 『速』+SLd6 ダメージ判定 『技』/2+SLd6 命中・ダメージ判定時:クリティカル条件に必要なダイス目「6」の数を−1する。 |
判定の基本値に『技』『速』を用いる格闘技能。
判定時のクリティカル率上昇効果は各種格闘技能の中でも非常に強力なものと言える。
〔半獣人〕や〔ヴァンパイア〕〔ダンピール〕・〔鬼族〕などの、ダメージ判定の基本値を『筋』/2で代用できる付加を持つ種族の場合、
それによって≪鉄の拳≫の効果を受ける事が出来る為、格闘技能はこれを選択する場合が多いと思われる。
しかし、その場合同一付加の使用を制限する≪連続攻撃≫などは使いづらくなってしまう点に注意。
ボクシング(白兵/直接)
効果テキスト |
宣言時:{オブジェクト}1つに攻撃判定を行う。 射程 1m 命中判定 『技』+SLd6 ダメージ判定 『筋』/2+SLd6 |
判定の基本値に『筋』『技』を用いる格闘技能。
攻撃系格闘技能の中で唯一追加効果を持たず、代わりに専用の付加である≪フットワーク≫を使う事ができるという特徴を持つ。
また、基本的な三種の格闘技能の内、判定に『速』を用いない唯一の技能である為、
イニシアチブ値の確保を『速』に頼らない構築においては最も無駄なく命中・ダメージの基本値を確保できる技能であると言えるだろう。
タックル(白兵/直接)
効果テキスト |
宣言時:{オブジェクト}1つに攻撃判定を行う。 射程 1m 命中判定 『速』or『技』+SLd6 ダメージ判定 『体』/2+SLd6 命中時:対象に「転倒」を与える。 |
判定の基本値に『体』と『速』または『技』を用いる格闘技能で、同時に最も特殊な技能である。
≪急所攻撃≫などの一部の強力な付加技能を付加する事ができないという欠点を持つが、命中時効果は「転倒」の付与と非常に強力。
〔超人〕などの種族では利点よりも欠点の方が目立ってしまうが、牛の〔半獣人〕である場合極めて優秀な付加である≪急突進≫を使用できる為、
一躍最強クラスの攻撃技能として名乗りを上げる事ができる。
そのイメージの通り小回りが利く技能ではないが、そのパワーを活かせるビルドを行った場合の安定感は随一だろう。
投術(白兵)
効果テキスト |
使用条件:対象以上の「飛行」か「巨大」を得ていること 宣言時:{キャラクター}1人に命中判定を行う。 射程 1m 命中判定 『技』or『速』+SLd6 命中時:「『筋』×(硬さの値)」Pのダメージを、自動減少値を無視して『体力値』に与える。 ※硬さの値 |
対象の『体力値』を削る事ができる貴重な技能。
行うのは命中判定だけである為受ける事はできず、命中さえすれば『筋』×硬さの値の数値分の『体力値』を直に削る事ができる。
ボスクラスの敵は『精神力』(NPCが持つ『体力値』『精神値』を併せたステータス)が高い為削りきる事は難しいが、
そうでない敵や行動して欲しくない民間人などであれば『精神力』を0点以下にする事で「気絶」状態に陥らせる事が可能である。
『体力値』『精神値』を削る技能の中でもトップクラスの性能である為、必要に感じたら取得してみるのも良いだろう。
付加技能
高速(付加/連携)
効果テキスト |
命中修正:+SLd6 使用コスト:『体力値』3P (付加)対象:(白兵)≪投擲習熟≫ |
付加した攻撃の命中判定をSLd6点増加させる、基本的な命中強化技能。
ボスクラスの敵との戦闘においては命中よりもダメージ値が重要な事が多い為、(連携)を持たず、ダメージを一切増加させられないこの技能の使い勝手は良くない。
…と、言うのがこの技能の欠点だったが、アップデートにおいて念願の連携特性を獲得。
命中の上昇効率では劣るものの一部武器に+6という破格の適正を持ち、ダメージ上昇も可能な≪回転≫という競合相手は今だ健在ではあるが、
単独トップクラスの命中補正とダイス増加であることから事故率の引き下げに貢献でき、擬似ダメージ上昇とは言え最大効率の≪通打≫、
単純な対応能力では防げない高DoTダメージを付与できる≪切り術≫などの相方としての価値が上昇した。
<格闘技能>を用いるビルドでは多くの場合、「肉体融合」を必要としない分「牽引加撃」で命中を上昇させる余裕のあるメリケンサックが用いられるため、
どちらかと言えば<武器技能>ユーザー向けかも知れない。
強打(付加)
効果テキスト |
ダメージ修正:+SLd6 使用コスト:『体力値』3P (付加)対象:(白兵)≪投擲習熟≫ |
付加した技能のダメージ判定にSLd6点の修正を与える。基本的なダメージ強化技能。
耐久力の高いボスクラスの敵との戦いで重要な与ダメージを上昇させる付加の中でも、極めてオーソドックスな性能を持つ。
SL比での上昇効率は全付加技能中でもトップクラスであり、付加対象も幅広い為迷ったら付加はこれにしておけば問題ないとも言われる。
しかし強打適性を持つ武器には強力なものは少なく、また(連携)を持たない事から命中値が伸び悩むという欠点も。
武器改造の「牽引加撃」や、≪風精霊≫のような支援効果によって命中値を補強する事も検討したい。
そもそもメリケンサックに適正が存在せず、呪具加工による攻撃力の増加が無い為牽引加撃も積みやすい格闘技能とは非常に相性が良い。
部位攻撃(付加)
効果テキスト |
宣言時:以下から効果を選ぶ。 ‥頭 ダメージ時(5P以上):対象に「放心」を与える。 クリティカル時:「放心」の代わりに「骨折・首」を与える。 ‥腕 ダメージ時(5P以上):対象に「拘束」を与える。 クリティカル時:「拘束」の代わりに「骨折・腕」を与える。 ‥腹 ダメージ時(5P以上):対象に「苦痛」を与える。 クリティカル時:「苦痛」の代わりに「骨折・あばら」を与える。 ‥足 ダメージ時(5P以上):対象に「転倒」を与える。 クリティカル時:「転倒」の代わりに「骨折・足」を与える。 使用回数:SL回(1戦闘あたり) 使用コスト:『体力値』4P (付加)対象:(白兵)≪投擲習熟≫ |
選択式で様々な状態変化を与える事ができる、強力なデバフ付加。
特に頭狙いの効果は強烈であり、5P以上のダメージで「放心」、クリティカルの場合は更に「骨折・首」と、
極めて効力の高い状態変化を手軽に与える事ができる。
付加による判定上昇無しに5P以上のダメージを通すという条件はあるものの、
強力な武器などによって付加無しでもある程度のダメージを与えられるキャラであれば是非とも取得したい技能である。
踏みつけ(付加)
効果テキスト |
使用条件:「転倒」のマイナス効果を受けていないこと 対象が「転倒」しているか、対象以上の「飛行」か「巨大」を得ていること 宣言時:ダメージ判定基本値を「『体』」に変更する。 この技能は(付加)の個数制限に含まれない。 行動失敗時:自身に「転倒」が与えられる。 使用回数:SL×3回(1戦闘あたり) 使用コスト:『体力値』1P (付加)対象:≪空手≫≪クンフー≫ |
回数や使用条件によるの制限はあるものの、≪鉄の拳≫無しに格闘技能のダメージ基本値を20にできる貴重な技能。
『体』は打たれ強さと持久力の両面に深く関わってくるステータスの為作成時限界まで上げている場合が多く、
その為適用さえできれば安定して高い数値で攻撃する事ができるだろう。
しかし、ボスクラスの敵ともなると常識外の「巨大」を所持している場合もある。
これ1つに頼り切るのではなく、条件を満たせない場合にどうするか考えておく事も重要となるだろう。
フットワーク(付加)
効果テキスト |
宣言時:この技能は(付加)の個数制限に含まれない。 以下の修正を得る。ただし、修正の合計値は『速』まで。 「命中修正:+SL ダメージ修正:+SL」 使用コスト:『体力値』1P (付加)対象:≪ボクシング≫ |
≪ボクシング≫専用の付加であり、(付加)の個数制限を無視して修正を与える事ができる特殊な技能。
個数制限に含まれないだけあって上昇値は大きくないが、同じく使用コストも低い為性能は中々といった所だろう。
CP比の上昇効率が悪い為積極的にレベルを上げる技能ではないが、CPに余裕があれば2レベル前後で取得しておくといいかもしれない。
フェイント(付加/連携)
効果テキスト |
命中判定時:命中判定をSL+1回まで判定を行い、達成値を選択する。 ただし、クリティカルに必要なダイス数が一つ増加する。(クリティカルし辛くなる) 使用コスト:『体力値』2P (付加)対象:命中判定を行う全ての技能 |
連携付加の1つであり、2回行った命中判定からより良い結果を選択できるという効果を持った技能。
2つまで付加を行える連携とはいえ、その片方の枠を修正値を得られない効果で圧迫してしまう。
ダメージ判定には一切関係しない為、使うとしたらどうしても攻撃を命中させたい時に≪回転≫と併用する程度だろう。
1発当てれば倒せるような状況なら、判定の厳選も馬鹿には出来ない筈だ。
・・・が、≪高速≫が連携特性を得てしまったため、上記のような命中最優先の場面でも≪回転≫+≪高速≫と言った高命中セットが使用可能になり、
この技能の価値は益々薄れてしまった。
せめて命中が命より重い(正確には命中負けすると基本的に命を落とす)≪カウンター≫にでも付加できれば良かったのだが・・・。
チェンジング(付加/特殊/連携)
効果テキスト |
宣言時:攻撃判定を行う前に、対象と以下の対決判定を行う。 チェンジング判定 『技』+SLd6 抵抗判定 『感』+(対応)SLd6 勝利時:対象は、その攻撃判定に対しての(対応)を宣言する。 その後、技能宣言をやり直す。対象は宣言した(対応)を変更できない。 使用コスト:『体力値』2P (付加)対象:攻撃判定を行う全ての技能 |
連携付加の1つ。少々ややこしいテキストだが、ようするに対決判定に勝利した場合相手の対応を見てから使用する技能を変更できるという効果である。
避けを見てから高速、受けを見てから強打といった基本的な使い方の他、避けまたは受けを行う事ができない技能と組み合わせる事で実質的な対応不可効果も実現可能。
連携付加である為失敗してもある程度の判定値を確保する事ができる。
……と、ここまで聞くといい事尽くめのようだが実際はそうでもない。
安定してチェンジング判定を成功させるには、かなり高い技能レベルが必要になってしまうのである。
成功すれば大きなリターンを得られる事もあるが……取得するかどうかはよく考えた方が良いかもしれない。
回転(付加/連携)
効果テキスト |
命中・ダメージ修正:+SL×2 使用コスト:『体力値』3P (付加)対象:(白兵)≪投擲習熟≫ |
連携付加の1つであり、その中でも随一の汎用性を持つ強力な技能。
比較的高い水準で命中とダメージの両面に修正を与える事ができる為、命中率と火力の両立が行える。
更に、様々な武器が持つこの技能の適性によって更なる修正値アップ、そして連携の欠点である重い消費コストの解消が期待できる。
連携付加による攻撃を行う場合、片方はこれにしておけばほぼ間違いないだろう。
跳び攻撃(付加/連携)
効果テキスト |
使用条件:「拘束」されていない、または「拘束」を解除すること 宣言時:ムービング・タイム終了時まで「飛行:+SLm」を得る。 射程内の対象1つのインサイドへ移動する。 射程修正:+SLm ダメージ修正:+SL×2 使用コスト:『体力値』3P (付加)対象:(白兵) |
連携付加の1つで、ダメージ修正を増加させると同時に「飛行」状態となり、更に離れた位置に居る敵の近くに移動する事ができる。
≪回転≫の相方候補の1つであり、射程距離の上昇や「飛行」を重要視する場合この技能を選択する事になるだろう。
反面、実際に攻撃を行う段階での性能はSL×2のダメージ修正だけと淡白なもの。
「拘束」時には使えないという制限もあり、扱いこなすのは難しい技能かもしれない。